デイトレードとは、購入した株をその日のうちに売却して利益を得る投資の取引方法です。1日のうちに何度も繰り返して売買し、大きな利益を狙います。
本記事では、デイトレードに成功するためのポイントや始め方、おすすめの証券会社について紹介します。
目次
デイトレードとは当日中に売買する投資のこと
デイトレードとは、購入した株を高値になった段階で当日中に売却する投資の取引のことです。刻々と変わる株価を観察し、複数の売買を当日内に繰り返します。1分1秒を争う投資手法ですが、インターネットの普及によりスマホを使って瞬時の取引も可能です。
ここでは、デイトレードの内容やどのような人に向いているかについて見ていきましょう。
短時間で効果が得られる
デイトレードとは割安な銘柄を探して購入し、値上がりしたタイミングで決済する取引のことです。およそ数十分から数時間の間隔で行う売買を繰り返すため、まとまった利益を得やすいというメリットがあります。
また、1日のうちにさまざまな銘柄へと買い替えできるため、株式市場全体を見ながら値上がりしそうな銘柄に投資できるのも利点です。
向き・不向きがある
メリットが多いデイトレードですが、人によって向き不向きがあります。デイトレードは値動きを見ながら取引するため、市場が開いている9時から15時の間に取り組める環境が必要です。
取引に集中する時間帯以外にも、情報収集などをする時間が必要です。日中は仕事などで忙しい投資家には向いていません。
また、株式売買を実行すると手数料が発生するため、大量の取引を繰り返すデイトレードはコストがかかることを把握して始める必要があるでしょう。
デイトレードを行う際の3つのポイント
デイトレードで成果を上げるためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。利益を上げるには値動きのある銘柄を選ばなければならず、損切りのタイミングも見極めなければなりません。
適切な銘柄を選ぶには、ランキング上位の銘柄を探すといったコツも知っておきましょう。ここでは、デイトレードを行う際に役立つ3つのポイントについて紹介します。
1.値動きのある銘柄を選ぶ
デイトレードで取引する銘柄は、1日のうちで値動きが大きいものを選びましょう。値動きのない銘柄を取引しても、利益を得ることなく終わってしまいます。
ただし、値動きだけ大きくても取引量が少ない場合はデイトレードに向いていません。取引が活発でない場合は購入しても売りたいときに売れず、適切なタイミングで売買を成立させることができないでしょう。値動きが大きく取引量も多い銘柄を選ぶようにしてください。
2.ランキング上位の銘柄を探す
値動きが大きく取引量も多い銘柄を探すには、ランキング上位の銘柄から探すのが効率的です。各証券会社ではランキング情報を提供しており、出来高や値上がり、値下がりなどのランキングがサイトで確認できます。ランキング上位の銘柄は注目を集めるため取引が活性することも期待できるでしょう。
ただし、値動きの大きい銘柄は利益を得る確率が高い反面、値下がりにより損失が出るリスクもあります。投資する資金には余裕を持ち、最初の段階では少額で取引するのがよいでしょう。
3.損切りのタイミングを決める
デイトレードではその日のうちに銘柄を売却して利益を確定させます。しかし、株価は値上がりするだけでなく、下がり続ける場合もあるでしょう。損切りのタイミングも決めておかなければなりません。値上がりを期待してそのままにしておくと、大きな損失を被る可能性もあります。
「値下がりが〇円を下回ったら決済をする」など、損切りのラインをあらかじめ設定しておくとよいでしょう。
デイトレードの始め方
家にいながら効率的な株取引をしたい方にとって、1日のうちに利益を上げるデイトレードは魅力です。ただし、大きな利益が期待できる反面、リスクがあることも把握しておかなければなりません。取引に慣れるため、まずは少額から試してみるとよいでしょう。
ここでは、デイトレードを始める方法について証券会社の口座を開設するところから紹介します。
1.口座を開設する
デイトレードを始めるためには、まず自分に合う証券会社を選んで口座を開設します。デイトレードは1日に多くの取引を繰り返すため、できるだけ売買手数料の安い証券会社を選ぶのがよいでしょう。証券会社の選び方は、このあとの項目で詳しく紹介します。
口座の開設は無料で行うことができ、ほとんどの証券会社でインターネットからの開設が可能です。必要事項を入力して送信するなど手続も簡単にできます。
後日口座開設申込書が送られてくるため、「本人確認書類」などの必要事項を記入して必要書類を添えて提出しましょう。ネット証券などでは必要書類を画像でアップロードできる場合があり、面倒な郵送手続きもありません。
2.資金を入金する
口座を開設したら、取引に必要な資金を入金します。証券会社によっては銀行口座と連携できるサービスもあり、口座との連携で普通預金の残高から自動的に入金されるため便利です。
どのくらいの資金が必要かは人それぞれですが、資金が多ければそれだけ利益も大きくなります。20%の利益がある場合、資金が100万円であれば20万円、1,000万円であれば200万円という違いです。デイトレードである程度利益を得るためには、50万~100万円程度は必要といえるでしょう。
3.取引する環境を整える
取引を開始するには、パソコンの環境が必要です。取引自体はスマホでもできますが、情報を収集するにはパソコンの画面がなければなりません。
集中的に情報を得て分析するためには2〜3のモニターが必要になりますが、初めはパソコン1台とスマホを併用して様子を見るのもよいでしょう。
環境を整えるだけでなく、どのように使用していくかが大切です。証券会社では取引ツールを提供しているため、インストールして活用するとよいでしょう。
4.取引を始めてみる
環境を整えたら、さっそく取引を始めてみます。デイトレードは短期間に適切な判断が求められるため、損切りのタイミングだけでなく、購入や売却のタイミングなども事前にルールを決めておくことをおすすめします。
慣れるまでは少額の株を購入し、値動きなどを観察してみるのがよいでしょう。9時から15時までの取引時間のうちでも開始直後は値動きが大きく、その時間だけ取引する投資家もいます。
5.慣れてきたら信用取引口座の開設も
取引に慣れてきたら、信用取引口座の開設も視野に入れてみましょう。
信用取引とは委託保証金や手持ちの株式を差し入れ、資金や株式を借りて行う取引のことです。預けた担保の最大約3.3倍まで株式の取引ができます。
通常の取引(現物取引)では株を購入して売却することしかできず、相場が上昇したときしか収益の機会がありません。しかし、信用取引では売却してから購入することもできるため、高く売ってから安く買戻すなど、相場が下落した局面でも収益を得る機会があります。
信用取引によるデイトレードであれば一定の資金で1日に何度も回転売買でき、利益を得るチャンスが増えるのがメリットです。現物取引だけの場合に比べ、同じ期間での資金効率が高まります。
ただし、ある程度の投資経験が必要なので、現物取引に慣れてきたら試してみるとよいでしょう。
証券会社の選び方
デイトレードを始めるには、証券会社の選択も重要です。手数料や取引ツールなどのサービスは証券会社ごとに異なり、とりわけ取引回数の多いデイトレードでは影響が大きくなります。
外国株やNISA口座など取扱商品も会社によって異なるため、利用したい商品があるかよく確かめなければなりません。証券会社の選び方について紹介しましょう。
料金体系で選ぶ
証券会社は、まず実店舗を持つ総合証券会社とネット証券会社に分類されます。総合証券はアドバイザーによるサポートがあり、最適な投資方法のアドバイスをしてもらえるなど初めて投資する場合に助かるでしょう。ただし、売買手数料は高い傾向にあります。
一方、ネット証券は総合証券に比べて手数料が安いところが多く、取引額によっては無料になる場合もあるのが特徴です。
料金体系には、1回の約定ごとの金額で手数料が決定するものと、1日の取引額の合計額で手数料が決まる「1日定額制」があります。取引回数の多いデイトレードの場合は、1日定額制が最適でしょう。
また、ネット証券では1日100万円以内の取引なら手数料が無料になるところもあります。
取引ツールで選ぶ
各証券会社では、さまざまな投資スタイルに合わせた取引ツールを提供しています。デイトレードは1分1秒を争う取引であり、リアルタイムの株価の動きを把握できることが大切です。すぐに注文を出せる機能や、銘柄の動きが分析できる取引ツールを選ぶようにしましょう。
「情報収集にも発注にも優れている」「デイトレード向けの機能が充実している」「初心者でも使いやすい」など、証券会社ごとに取引ツールの内容は異なります。特にどのような機能を求めるかをよく考えて利用するとよいでしょう。
取扱商品で選ぶ
証券会社ごとに、取扱商品はさまざまです。外国株式や単位未満株式などを取り扱う会社もあれば、国内株式のみ扱う証券会社もあります。外国株式は扱っていても、国の種類は会社ごとに違います。
慣れてきたら外国株式でデイトレードしたい、単位未満株式で少額から取引したいといった希望がある場合は、取扱商品も確認しておくとよいでしょう。
まとめ
デイトレードは1日に複数回の売買を行って利益を得る株取引です。適切な銘柄を選び、的確な判断をすることで高い利益が期待できます。
初めての方は、まずデイトレードに適した証券会社を選ぶことから始めましょう。手数料が安く、デイトレード向けの取引ツールを提供するところを選ぶことが成功に向けたポイントです。まずは少額から始め、市場の値動きを確認してみましょう。