ということでこの記事では、その「先取り貯金」というお金の貯め方について解説しています。
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目次
なぜお金が貯まらないのか?
お金が貯まらない人は、もれなく、支出を把握できていません。
そして、私のところに相談に来る人達のお決まりの口癖があります、それは、、、
「高いものは買っていない」のに
「無駄遣いはしていない」のに
なぜかお金が貯まらないと言います。心当たりありませんか?
高いものを買わず、無駄遣いをしていないのに、どうしてお金が貯まらないのか?それは、収入が低いせいだ!なんて、誰かのせいにしているから、いつまで経っても状況が変わらないのです。
月々の給料から先取り貯蓄をしていても、旅行や車検などのタイミングですぐに崩している場合もあるでしょう。先取り貯蓄に意識を向けていると、「貯蓄している」という認識になりがちですが、定期的に崩していると貯蓄していないのと同じです。
まずは、支出をきちんと把握して、お金を貯めましょう。
お金の管理は大切
そんなことは当たり前とおっしゃるかも知れませんが、 それができないから困っている方が多いのですね。
しかし、家計簿をつけたりするのは習慣化できないと大変です。実は、私自身、細かい家計簿は付けていません。つけていなくてもお金は貯められるのです。
そうじゃないと、「家計簿を付けられなくてお金が貯められない、」とまた言い訳になってしまいますしね。
家計簿が付けられなくても、つまり、お金の管理をできるようになることが大切なのです。お金の管理ができていなければ、たとえ収入が増えても、投資で成功しても、手元に残るお金は変わりません。
そして、どんなに資産家の人であっても、最初からお金があったわけではありません。
初めは節約してお金を貯める、その努力から始まります。実は、そうすることで、お金の管理能力を身につけているのです。
お金が貯まるお金の管理とは?
では、どうすれば管理できるのでしょうか?
お金が貯まらない人は、収入から支払いを済ませて、残ったら貯金しようと考えています。そうすると実際はなかなか貯まりません。
お金が貯まる人は、収入が入ってきたら、 まず、目的別にお金を分けるのです。
お金の仕分けする
その分け方は、収入があったらすぐに、
■20%は経済的独立用
■10%は遊び用
■10%は自己投資用
■残りの60%は必要経費
とお金を分けるのです。
収入があったら最初に分ける、それが大事です。そして、分けるためには、口座を別にすると良いです。
使っていない口座はありませんか?収入が入ってくる口座をメインにして、そのほかに2つ口座があるとベストです。
では、それそぞれ順番に解説していきます。
「先取り貯金」は最重要!
何が何でも、「先取り貯金」
「先取り貯金」とは、収入から貯蓄分を先に確保し、残ったお金で生活する方法です。貯金に充てるお金を別口座に分けておくことで、「はじめからないお金」と考えます。「収入―貯金=支出」という考え方で、貯蓄には効果的な方法といえます。
ここでの「先取り貯金」は、「経済的独立用」です。これは、必ず口座を分けてください。定期預金に給与天引きにしても良いですが、将来的には投資にも使いたいので、いつでも動かせる口座がベストです。
改めて解説すると、経済的独立用とは、将来のための貯蓄もしくは運用を目的とした軍資金のことです。とにかく、原則として老後までは消費に使わないお金、と考えてください。
貯金以外に使ってよいのは、投資のためだけです。最初は貯金だけでも良いのですが、いずれは運用して増やすための元手として分けておきます。
このお金は、収入があったら問答無用で何より先に貯めるので、「先取り貯金」と呼んでいます。
「先取り貯金」が失敗する理由とは?
「先取り貯金」は、シンプルな貯蓄方法であり、一見簡単そうでありますが、失敗してしまう人もいます。「先取り貯金」の失敗しやすいケースを念頭に置き、成功できるよう、活かしましょう。
■もともと赤字家計である
家計が赤字体質で、毎月の支出が収入を上回る場合です。毎月の無駄出費をリストアップし、削減することから始めましょう。家計簿アプリなどを使い、簡単に収支の把握をおこなうと、削減しやすくなります。
■毎月の貯金額の目標が高すぎる
「先取り貯金」に意気込むあまり、毎月の貯金目標が高すぎると失敗しやすいです。現状では毎月1万円しか、貯蓄は難しい家計であるにもかかわらず、5万円などの無謀な金額を設定しても、長続きはしません。あまりにも高い目標を設定すると、達成できないことでモチベーションも下がり、ストレスが溜まってしまいます。無理のない、継続できる貯蓄額を設定するようにしましょう。
■いつでも切り崩せる方法で貯蓄している
「先取り貯金」をしているにもかかわらず、いつでも切り崩せる口座や現金で貯金している場合です。生活費口座と一緒の口座や、ATMが近くにある口座などは、引き出しやすいでしょう。そのため、普段利用しない金融機関を利用したり、引き出しに手間のかかる投資信託や保険、定期預金などの利用も検討するのもひとつです。
収入の20%は先取りで貯金する!
人によって印象は変わってくるでしょうが、収入の20%を最初に取るわけですから、「そんなに貯めるの?」と感じた方も多いかもしれません。
そして、「そんなに貯めたら今使えるお金が無くなる」と感じる方もいるでしょう。
でも、考えてみてください。これまでにあなたが得た収入の20%が今手元にあったら、随分と状況は違うと思いませんか?
心の余裕もできるし、何より、運用に回すお金が十分に確保できているでしょう。
それらのお金をあなたは何に使ったのでしょうか。
もちろん、大事な飲み会、レジャー、趣味など、それが無駄だとは考えていませんが、中には、「ああ、買わなきゃよかった」と思うものもあったのではないでしょうか?その中の、ほんの少しを残しておいたら状況は変わったということなのです。
今使えるお金が減ると不自由と思われるかもしれませんが、一生にわたって将来のお金を心配し続ける人生を考えたら、どちらがお金に不自由でしょうか。
そう考えた時に、未来のあなたのために少しお金を残しておいても、良いと思いませんか。
お金を貯めることをストレスにしない
さて、次の遊び用とは、節約によってストレスを溜めないようにするお金です。
先ほども書きましたが、貯金額を増やすために、一時的に使えるお金が減るということで、節約ばかりを気にするとストレスが溜まってしまうでしょう。
しかし、ストレスから衝動買いすると、せっかくの苦労が水の泡、となるかもしれません。
それを避けるために、この遊び用のお金は、息抜きに使ってください。
但し、息抜き用の予算は、収入の10%以内に留めておきましょう。
未来のためにお金を貯めて置きたいけど、それで今の人生が犠牲になるのは良くないです。今も楽しみながら未来も楽しくしたいわけですが、だからと言って際限なく息抜き用にお金を使っていたら、意味がありません。
多くの方は、自分にご褒美が度を越えています。
では、度を超えないご褒美はいくらまでか、というと、それが収入の10%までということです。こうして予算を決めておくことで、使いすぎも防げるし、何よりも、「予算の中で何を買おうか、何をしようか」としっかり考えてお金を使うようになるので、お金の使い方もうまくなりますよ。
どうせ使うなら将来の自分のため
次の自己投資用は、自分のお金に対する知識を高めるために使ってください。
お金を増やすためには、正しい知識が必要です。 間違ってもハイリスクの危険な投資に手を出さないように、 まずは、リスクを理解してお金を増やせる自分になるために勉強をしてください。
自己投資も貯蓄と同じように、お金が余ったら始めようと思うと、なかなか始められません。ですから、最初から予算を分けておくのです。
この自己投資は、本を買ったり、セミナーに行ったりと、いろんな方法があるでしょう。あなたにあった自己投資を見つけてください。
特に、今の時代は、お金を貯めて置くだけでは、全くお金は増えません。
少しでも将来のために増やしたいなら、お金を増やす技術を身に付けるのです。そのためにこそ、お金を使ってみましょう。
先取り貯金で必要経費は、60%に抑える
最後に残った60%が必要経費に使えるお金です。 家賃、光熱費、食費など、毎月かかる費用に充ててください。 つまり、収入の60%が生活費の適正値と考えるのです。いかがですか?
以上の内容を動画でも解説していますので、併せてご覧ください。
これも意見が分かれるところでしょうが、私のところに相談に来る人で、お金が数千万円単位で貯まっている人は、ほぼ、この60%の予算で生活する、ことができています。もちろん、1人暮らしでも、です。
とはいえ、多くの方にとっては、すぐに収入の60%で生活をするといっても、容易ではありませんよね。
そこで、次のステップに進みましょう。次は、「家計をメタボにしない」です。
「先取り貯金」をどうやって始めるとよい?
「先取り貯金」は別口座で
まず、給与受け取り口座とは別に、もう一つ口座を用意しましょう。生活費口座とは必ず分ける必要があります。「先取り貯金」の口座は、基本的には引き出しはしないことが原則です。低金利環境では大きな差にはなりませんが、ネット銀行などでは少し金利の高い金融機関もあります。
定額自動入金サービスを利用しよう
定額自動入金サービスとは、給与受け取り口座から、別口座に定額を自動送金できるサービスのことです。「先取り貯金」の口座に、毎回振込をおこなう場合、手間や手数料がかかってしまいます。そのため、定額自動入金サービスを利用することで、簡単に「先取り貯金」ができます。PayPay銀行やイオン銀行、住信SBIネット銀行などの、ネット系の金融機関での取り扱いが代表的です。
財形貯蓄制度や自動積立定期預金を活用しよう
「先取り貯金」には、給与入金後、自動的に天引きされる仕組みが重要です。給与口座とは別の普通預金口座でもかまいませんが、会社員の場合には財形貯蓄制度を活用するのもおすすめです。財形貯蓄制度とは、住宅購入資金や老後資金などの従業員の資産づくりのため、給与から天引きで「先取り貯金」できるものです。金利がやや高めに設定されていたり、非課税で受け取りができるなどのメリットがあるのも魅力です。
また、こういった財形貯蓄制度がない会社に勤めている場合は、自動積立定期預金を活用しましょう。手数料もかからず、定期預金ですので元本保証で手軽に積み立てられます。
財形貯蓄制度や自動積立定期預金は、安定的な貯蓄方法です。少ない額からでも、継続することが大切です。
少額投資「つみたてNISA」「iDeCo」を活用しよう
毎月決まった金額を積み立てるという点では、「つみたてNISA」や「iDeCo」での運用も、先取り貯金の一種です。「つみたてNISA」や「iDeCo」は元本割れすることもありますが、預金に比べると資産を大きく増やせる可能性もあります。特に中長期で、積み立てをおこなうと、値動きが安定し、コツコツと資産形成ができるでしょう。少額から、手間をかけずに始められるので、投資に興味がある人におすすめの方法です。
■つみたてNISA
つみたてNISAは少額非課税制度のことで、年間40万円以内の投資信託での積み立てを最長20年、資産運用できます。
■iDeCo
iDeCoは、20歳以上60歳未満の人が加入でき、60歳以降に受け取れる私的年金制度です。掛金が全額所得控除、運用益が非課税などのメリットがある金融商品です。iDeCoでの運用は、定期預金や保険、投資信託などから自分で選択できます。
どうしても「先取り貯蓄」がうまくいかない人への対処法
ここまでで、貯蓄には「先取り貯蓄」が一番効果的だとお伝えしました。しかし、収入のわりに世帯人数が多いなどの理由から、「先取り貯蓄」が難しい人もいるでしょう。そういった人の場合、ストレスを溜めないためにも「先取り貯蓄」を一度お休みし、別の方法をとりましょう。
ボーナスから貯蓄する
ボーナスなどの一時金から貯蓄するのもひとつです。月々の収支が把握できていない状態で、「先取り貯蓄」をしても、結局は切り崩し、貯まらないのです。そして、「毎月貯蓄しているはずなのに、お金がない」とストレスが溜まってしまいます。そのような悪循環にならないためにも、「先取り貯蓄」は一度お休みし、「ボーナスから毎回5万円貯蓄する」などルールを決め、貯蓄しましょう。この方法の場合、毎月を黒字にすることよりも、年間の収支を把握し黒字にすることを意識することが大切です。
ボーナスがない場合は、少額の「先取り貯蓄」から始めよう
職業や雇用形態、会社の業績によっては、ボーナスが出ない人も多いでしょう。そういったひとは、少額の「先取り貯蓄」から様子を見るのをおすすめします。月数千円でも、出来る範囲で取り組みましょう。たとえ月々の額は少なくても、切り崩さなければ少しずつ貯まることは間違いありません。そして、コツコツと継続することで、数年、数十年経つと、何もしていない人とは大きな差になります。ですので、少額で「先取り貯蓄」をおこない、住宅購入や教育費などの目的以外での切り崩しはやめるようにしましょう。
まとめ
日々の安心のためにも貯蓄は大切です。特に、失敗せずに確実に貯蓄をおこないたい人にとって、「先取り貯金」は不可欠だといえます。給料が入金されたら、まず別口座にお金を振り分け、積み立てをおこないましょう。最近では低金利であるため、積み立ては預金や財形貯蓄だけでなく、「つみたてNISA」や「iDeCo」でおこなうのもひとつです。家計の状況によっては、「先取り貯金」が厳しいと感じる場合もあるでしょう。その場合は、小さい金額から取り組んだり、一旦休憩するなど、無理のない範囲でおこなうことも必要です。