転職時にiDeCoで必要な手続きをシチュエーションごとに解説

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転職に伴い、iDeCoではどのような手続きが必要か、知らない人は多いのではないでしょうか。転職時の手続きはケースによって異なります。iDeCoから企業型確定拠出年金に移換が必要なケースもあれば、逆に企業型確定拠出年金を外れてiDeCoに入るケースもあるでしょう。

今回はiDeCo関連で転職時に必要な手続きをケースごとに解説します。転職時の手続きを怠ると思わぬ損失を被る恐れがあるので、本記事でどんな手続きが必要か確認してください。

iDeCoに加入中の方が転職時に必要な手続き

iDeCoに加入中の方が転職時に必要な手続き

最初に現在iDeCoに加入中の方が、転職時に必要な手続きを紹介します。もちろん人によって、企業が運営する年金に移換したりiDeCoに引き続き加入したりと取るべき選択は様々です。ここでは代表的な4つケースについて解説します。

 ①企業型確定拠出年金に移換する場合

iDeCoから企業型確定拠出年金に資産を移す場合の手続きは、以下の2つです。
・資産を移すための移換手続き
・iDeCo加入者資格を喪失したことの届出
この手続きは転職前に積み立てたiDeCoの資産を売り払い、資産を移換するために行うものです。

まず、転職先からうけとった「個人別管理資産移換依頼書」に記入し、転職先へ提出してください。次にiDeCoの加入者資格喪失の手続きをします。「資格喪失届」と「資格喪失に係る証明書」を金融機関に提出するだけです。書類をすべて提出すると、転職先が契約する金融機関と、iDeCoの金融機関の間で資産を移す手続きが進められます。

 ②iDeCoに引き続き加入する場合

転職先の年金制度を利用しないのであれば、iDeCoに加入した状態を継続することも可能です。当人からしたら利用する制度は変わるわけではないので、何の手続きも必要ないのではと思われるかもしれません。しかし、iDeCoの継続利用でも、勤務先が変わったことを届け出て、登録事業所や年金の被保険者種別変更手続きが必要です。年金の被保険者種別が第1号や第3号の人は、第2号への変更が求められます。

 ③iDeCoと企業型確定拠出年金の併用の場合

十分な老後資産の形成のために、iDeCoと企業型確定拠出年金を併用したいと考える人もいるでしょう。転職先の年金規約で併用が認められているならば、併用することは可能です。この場合、iDeCoに関しては登録事業所の変更と被保険者種別変更の手続きが求められます。また、別途で企業年金への加入手続きが必要なので、転職先に事務担当者に相談してください。

 ④確定給付企業年金に移換する場合

ある一定の条件を満たせば、iDeCoの資産を確定給付企業年金に移換できます。その条件とは、確定給付企業年金規約で「個人別管理資産を受け入れても良い」と定めていることです。転職先の事務担当者に対応可否を問い合わせてみましょう。

確定給付企業年金と企業型確定拠出年金の違いは、年金の給付額が定められたものか、掛金の拠出額が定められたものかの違いです。確定給付企業年金は給付額があらかじめ決まっているため、運用の結果、あらかじめ定めた金額の支払いが難しければ会社の方で差額を補填してくれます。

一方、確定拠出年金で決まっているのは掛金の拠出額です。加入者は拠出金を自らの責任で資産運用します。将来受け取れる年金額は運用の結果により変わるため、運用がうまくいかなければ元本割れを起こすリスクもあるのです。

転職先で新たにiDeCoに入る場合の手続き

転職先で新たにiDeCoに入る場合の手続き

企業年金からiDeCoに移換するケースについてご説明します。転職先で新たにiDeCoに加入する場合に必要な手続きを解説しますので、転職時の参考にしてください。

企業型確定拠出年金から移換する場合

元の年金の加入者資格喪失や資産を移す手続きが求められます。手続きは金融機関に対して行い「個人別管理資産移換依頼書」の提出が必要です。個人別管理資産移換依頼書は金融機関のホームページにも書式が掲載されているので、こちらを活用しましょう。新たにiDeCoに加入することになるため、申し込みの手続きも必要です。

ウェブサイトから書類を請求し、届いた書類に記入し必要書類も揃えて、ポストに投函しましょう。手続きが完了したら国民年金基金連合会から「移換完了通知書」などの書類が届きます。

確定給付企業年金、厚生年金基金から移換する場合

iDeCoへの加入申出及び資産の移換手続きが求められます。利用を決めた金融機関に連絡し、「個人型年金加入申出書」を記入し、必要書類を添えて提出してください。また「厚生年金基金・確定給付企業年金移換申出書(移換元からの証明が必要)」を、金融機関に提出する必要があります。

一定の条件を満たせば、厚生年金・確定給付企業年金の脱退一時金をiDeCoに移すことも可能です。その条件とは、脱退後1年以内に、移換元厚生年金もしくは確定給付企業年金に移換を申し出る必要があります。

企業年金連合会から移換する場合

前の勤め先で企業年金連合会を利用して資産の積み立てをしていた人も、iDeCoに移換できる場合があります。iDeCoへの加入を申し出は金融機関にしますが、移換手続きは企業連合会に対して行うので注意してください。

企業年金連合会に電話または文書で「移換申出書」を請求します。その際は基礎年金番号や移換元の年金制度の名称などが聞かれるので、あらかじめ調べておきましょう。

転職以外の選択をした場合のiDeCoの手続き

転職以外の選択をした場合のiDeCoの手続き

退職後、独立して事業を始める方、専業主婦になる方もいるでしょう。ここでは転職以外の選択をした方のiDeCoの手続きを紹介します。

転職以外の選択をした場合のiDeCoの手続き

自営業者の場合

自営業者になった場合、国民年金の被保険者種別変更の手続きが必要です。第2号被保険者から第1号被保険者に変更になります。金融機関に「加入者被保険者種別変更届」を提出しましょう。

 専業主婦等になる場合

専業主婦になるケースも自営業者と同様、第3号被保険者から第1号被保険者に変更となるため、国民年金の被保険者種別変更の手続きが必要です。金融機関に「加入者被保険者種別変更届」を提出してください。

転職後にiDeCoの手続きをしないとどうなる?

転職後にiDeCoの手続きをしないとどうなる?

転職後にこれまで紹介してきたiDeCo関連の手続きを怠るとどうなるのでしょう。転職後にiDeCoの手続きを忘れると、思わぬデメリットが発生するため注意が必要です。iDeCoの手続きを怠るとどうなるのか、デメリットについても解説します。

転職後にiDeCoの手続きをしないとどうなる?

半年経過すると国民年金基金連合会に自動移換

加入資格喪失の日から6ヶ月以内に手続きを行わなければ、年金資産は自動的に国民年金基金連合会に移換されます。ただし他の企業型確定拠出年金の加入者や個人型確定拠出年金の加入者もしくは運用指図者は、他の確定拠出年金に資産が移換される可能性もあります。

自動移換はデメリットがあるので要注意

自動移換されると資産の運用がストップしてしまいます。このため、自動移換中の期間は運用益が非課税になるというiDeCoのメリットが受けられません。また自動移換されると、管理手数料の負担が毎月発生します。つまりどんどん資産が目減りしていくことになるのです。

さらに自動移換中は老齢給付金の受給要件である通算加入者等期間から除外されるため、受給開始年齢が遅くなる可能性もあります。自動移換になった場合でもiDeCoは再開できるので、早めの手続きを行いましょう。

転職後の年末調整で必要なiDeCoの手続き

転職時に年末調整で必要な手続き

iDeCoの税制優遇のひとつである所得控除を引き続き受けるためには、転職先で年末調整の手続きを行わなければなりません。年末調整でiDeCoの掛金をどのように申告すべきか手順を解説します。

iDeCoの掛金を給与天引きで支払っている場合、年末調整の手続きは省略可能です。事業主側で毎月、iDeCoの掛金を控除する手続きを行っているため、労働者側で特段手続きは必要ありません。ここでは、iDeCoの掛金を給料引き落としで支払っていないケースにおける年末調整の手続きを解説します。

転職後の年末調整で必要なiDeCoの手続き

小規模企業共済等掛金払込証明書を受領

国民年金基金連合会から証明書が届くので、受け取ったら大切に保管しておきましょう。証明書は1年間支払った掛金額が記されている重要な書類です。証明書の納付時期は掛金の拠出状況によって異なります。9月までに掛金を納付した方はその年の11月中旬から下旬に発送されるのが通常です。

10月~12月に掛金を納付した場合、順次発送され11月下旬以降から翌年の2月ごろまでに届きます。届け先は登録時の住所です。

給与所得者の保険料控除申告書に記入

給与所得者の保険料控除申請書は勤務先から配布されます。書類の右下に記入欄があるので、証明書に記載された合計額を記入しましょう。申告書には生命保険料控除や地震保険料控除なども記入するので、該当の項目があるなら合わせて記入してください。

必要書類を勤務先に提出する

記入した申告書に証明書を添付して提出すれば、手続きは完了です。おおよそのスケジュール感として、11月に従業員に対して、年末調整に必要な書類が配布されます。

職場側は受け取った書類をもとに税金額を算出し、12月の給与と一緒に所得税の差額分を支払うのです。住民税は翌年度分より減税されます。

まとめ

お金の積み立て

転職時にiDeCo関連で必要となる各種手続きについて紹介しました。必要な手続きはケースバイケースですが、基本的にはiDeCoへの加入や脱退の手続きは金融機関で行います。iDeCoに引き続き加入する場合でも国民年金の被保険者期間や事業所の住所変更の手続きが必要なので、何かしらの手続きをしなくてはいけません。

転職後にiDeCoの手続きを怠ると、iDeCoで積み立ててきた年金資産は国民年金基金連合会に移換されるため6ヶ月以内に必ず手続きをしましょう。自動移換されると運用できなくなるうえに、管理手数料が毎月発生するため、運用どころか損失が生まれてしまいます。このようなデメリットを受けないためにも、早め早めの手続きが大切なのです。本記事の内容で自身の状況に当てはまるものを確認し、どんな手続きをすべきか確認しましょう。

ABOUTこの記事をかいた人

【監修】青柳仁子

◆一般社団法人 日本コンサルティングFP普及協会 代表理事 ◆一般社団法人 ウーマンリッチ実践協会 代表理事 ◆Hito.co株式会社 代表取締役 ◆投資スクールブルーストーンアカデミー 代表 ◆日本ビジネスインテリジェンス協会 理事 ◆日本経済大学大学院 臨時講師 ◆明治大学リバティアカデミー 講師 ◆大手コンサルティング会社で中小企業の財務改善を手掛け、最年少女性マネージャーとして史上初の最優秀賞を得る。その後外資系生命保険会社にヘッドハントされ転職。 ◆個人の家計相談に乗り、3か月で100件の契約を取得し、社長賞を得る。 2007年に中立的な立場のFP事務所を立ち上げ独立。 ◆2010年に投資スクール『ブルーストーンアカデミー』を設立し、8年で受講生1600名を突破。グループ年商1億円の事業に育てる。相談件数累計20,000件以上、相談を受けた投資金額累計25億円以上。売り上げの一部をチャリティ団体に寄付
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