将来のために貯金をしても、なかなかお金が増えてくれない。投資を活用してお金を増やしながら将来に向けて準備をする資産形成に興味を持つ人が増えてきています。投資に興味はあるけれどいきなり大きな金額を投資するのは怖い、という方にオススメなのが少額投資です。
この記事では
・投資初心者にオススメな少額投資って何?
・少額投資のメリットとデメリットは?
・どの投資方法がオススメなのか知りたい
といった疑問を解消しながら、投資初心者にオススメの投資方法である少額投資についてご紹介していきます。
目次
投資初心者にオススメな少額投資とは
少額投資に向いている人の特徴
将来のために投資に興味がある人にとって、大きなハードルとなるのが「まとまった資金がない」ということです。投資をするのはお金持ちだけ、まとまった資金がないと投資はできない。これらは過去の常識です。今ではまとまった資金がなくても投資ができるようになり、投資へのハードルが低くなっています。
まとまった金額がなくてもできる少額投資はどんな人に向いているのでしょうか。少額投資に向いている人の特徴はこの5つです。
・投資初心者で投資に慣れていない
・まとまった資金が手元にない
・資金の必要な時期まで時間がある
・投資のために手間や時間をかけられない
・投資の知識が乏しい
少額投資のメリット・デメリット
まとまった資金が無くても始められる少額投資には、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。メリット・デメリットを知り、少額投資を賢く活用しましょう。
少額投資のメリット
・少額から始められる
・精神的な負担が軽い
少額投資のメリットとして一番大きいのはやはり少額から始められるということです。投資はまとまった資金がないと始められないものではなく、資産がないからこそ投資を始める時代になりました。投資へのハードルはどんどん下がっており、誰でも投資が出来るようになっているのです。
投資を始めると多くの人が精神的な負担を感じてしまいます。投資したお金が多少なりとも増えたり減ったりするからです。今まで投資をしたことがない、という投資初心者の方ならその負担はなおさらです。少額投資でも精神的な負担はありますが、その負荷が少なくて済みます。
いきなり100万円を投資してそれが80万円になってしまったらどうでしょうか?毎日どうなっているか気になって仕事どころではなくなってしまうかもしれません。では、1000円投資をしてそれが800円になったとしたらどうでしょうか?確かに減ってはいるけれど、我慢して耐えられる範囲ではないでしょうか。
少額投資のデメリット
・よく考えずに投資してしまう
少額投資では投資する金額が少ないので、気軽に投資することができます。メリットでもあるのですがその反面良く考えずに投資をしてしまうというデメリットにもなってしまいます。少額だからといって、内容を理解せずに投資をしてしまったりしないように注意が必要です。
10万円以下からできる少額投資5選
株式投資
株式投資を始める場合には、通常数万円から数十万円の資金が必要になります。「単元未満株」と「株式累積投資」という方法によりより少ない金額で株式投資をすることができます。
株式を売買する際には、あるまとまった株数で取引しなければならない「単元株制度」があります。1単元とは100株や1,000株のように、取引の際の最低株数というイメージです。
ある企業の株式が1株1万円、1単元100株だったとします。するとその企業の株式を購入したい場合には、100株単位(単元)で買わなければならないため1万円×100株という計算となり100万円の資金が必要になります。
単元未満株では、この単元未満で売買ができるので10株や1株だけを購入することができます。1株1万円の株式でも10株なら10万円、1株なら1万円と少額での購入が可能になります。
株式累積投資とは、毎月1万円以上の定額で株式を積立て購入する方法のことで「るいとう」とも呼ばれています。先ほどの記載したように、株式の売買では通常単元での取引となります。株式累積投資では毎月1万円から株式を購入することができ、単元では金額が大きくなってしまう企業の株でも少額で購入できるようになります。
純金積立て
純金積立てとは、毎月定額で金を購入していく投資方法のことです。毎月1,000円程度から積立てることができ、少額投資が可能です。
金は「有事の金」とも言われるように世界情勢が悪化したり、戦争のように有事の際に価格が上がる特徴があります。安全資産としての価値と、宝飾品としてのニーズがあることから人気の投資先となっています。
金の場合は株式や外貨預金などと違い、利息を生むことはありません。金自体の価格が上がったり下がったりして、その価格差によって利益をだすことになります。
外貨預金
外貨預金とは日本円以外の外国の通貨で預金をする金融商品のことです。メジャーな通貨としては米ドルやユーロ、豪ドルなどがあります。外貨預金では1ドルや1ユーロといった単位での預け入れ、もしくは円指定では1,000円程度からの預け入れが可能です。為替レートが1ドル=110円だとすると、110円から預け入れができるということになります。
変額保険
変額保険とは、株式や債券や外貨といった投資対象に投資をしながらその運用成果に応じて保険金や解約返戻金が増減するタイプの保険のことです。毎月5,000円~1万円程度から利用することができます。
死亡保険金・高度障害保険金には最低限の保証がありますが、満期保険金や解約返戻金は運用実績に応じた金額の受取となるため注意が必要です。変額保険の商品によっては、中途解約する際に解約控除の手数料がかかる商品もあります。
投資信託
投資信託とは、投資家から集めたお金をひとつにまとめて、運用の専門家が株式や債券などの投資対象に投資し運用する商品のことです。集めたお金をどの投資対象に投資するのかは投資信託ごとに決まっており、ファンドマネージャーと呼ばれる投資の専門家が投資を行います。
金融機関の窓口では1万円程度で購入することが可能です。また、インターネット証券を利用すれば月々数百円からでも投資をすることができます。
投資初心者の方が投資を始めるなら、この投資信託がオススメです。なぜ投資信託がオススメなのかについて、解説していきます。
投資信託から始めるべき5つの理由
手間がかからない
投資初心者に投資信託がオススメな理由の1つ目は、手間がかからないからです。投資を始めると言っても、手間がかかりすぎる投資だとなかなか続けることができません。投資信託の場合購入する投資信託を決めてしまえば積立て購入の設定ができ、毎回購入の手続きをする必要はありません。
少額投資ができる株式の場合、1つの企業の株を購入するかどうかでたくさんの情報を集めて比較検討する必要があります。その企業の業界はどうなっていくのか、そのなかで選んだ企業は稼ぎ続けていけるのか。調べることが好きな方なら問題ないかもしれませんが、投資の初心者にとっては大変な作業です。
コストが低い
投資初心者に投資信託がオススメな理由の2つ目は、コストが低いからです。投資信託がオススメコストというのは手数料のことで、どんな投資方法を選ぶとしてもコストがかかります。投資信託はコストが低いのでオススメです。投資信託には3種類の手数料があります。
表にもあるように、購入手数料と信託財産留保額は商品によってかからない場合もあります。たとえば、インデックスファンドと言われる投資信託は購入手数料と信託財産留保額がゼロの商品がほとんどです。コストは信託報酬のみとなるので、低コストでの投資ができます。
インデックスファンドというのは、インデックス(指数)に連動するファンドを表します。指数というのは日経平均株価やNYダウのような市場の平均値を表す指標のことです。インデックスファンドでは購入手数料や信託財産留保額がゼロの場合が多く、信託報酬も1%未満と低いことがほとんどです。
コストの低いインデックスファンドとは反対に、比較的コストの高いアクティブファンドという投資信託もあります。アクティブファンドではインデックスファンドと比べて信託報酬も高く、購入手数料や信託財産留保額が数パーセントかかる場合があります。
世界中に分散投資ができる
投資初心者に投資信託がオススメな理由の3つ目は、世界中に分散投資ができるからです。投資の世界には「卵は1つのカゴにもるな」という格言があり、投資対象を分散することでリスクを下げるという方法があります。
投資信託では投資家から資金を集めてまとまった資金を投資するので、投資家一人あたりの投資金額が少額でも分散投資をすることが可能になります。投資できる金額が1000円しかなくても、日本の企業全体に投資することができるのです。
株式投資・純金積立て・外貨預金では分散投資をすることが難しくなってしまいます。多額の資金があれば分散投資をすることができますが、投資金額が少額の場合ではできなくなってしまいます。株式投資ではどこか1つの企業の株式のみ、純金積立てでは金のみ、外貨預金ではドルやユーロといった1つの通貨のみへの投資となります。これでは分散投資の反対の集中投資となってしまうのです。
少額投資で分散投資ができるのは、投資信託と変額保険となっています。
使いたい時に使える
投資初心者に投資信託がオススメな理由の4つ目は、使いたい時に使えるからです。投資信託を購入しても基本的にはいつでも解約することができます。銀行預金のようにキャッシュカードを使えばすぐに現金が受け取れる、というほどのスピードではありません。
投資信託の解約手続きを申し込んでから、7日から10日ほどで銀行口座に解約した分のお金が入金されます。少額投資ができる投資方法でも、株式投資・純金積立て・外貨預金についてはいつでも解約できますが、変額保険は注意が必要です。解約控除といって一定期間未満で解約してしまうと、解約時の手数料がかかってしまうことがあります。
また、投資信託でも同様ですが解約の際にはその時の時価での解約になるので損している時に解約をすると損失が確定してしまいます。どうしてもお金が必要な場合でなければ、損をしている時に解約をすることは控えるようにしましょう。
お得な制度が使える
投資初心者に投資信託がオススメな理由の5つ目は、お得な制度が使えるからです。お得な制度というのは、つみたてNISAやiDeCo(イデコ)といった制度のことです。
つみたてNISAとは投資の利益に対する税金が非課税となるお得な制度です。次にiDeCoとは老後のために資金を準備する制度のことで、積立てた金額が所得控除となり節税ができたり運用益が非課税になるといった制度です。
投資して得られた利益には通常20%の税金がかかります。仮に10万円を投資してそれが20万円に増えたとします。増えた分の10万円の20%、つまり2万円が税金として差し引かれてしまうのです。お得な制度を使えば、税金が非課税となるのでぜひ活用したいところです。
まとめ
今すぐ始めよう
将来のためにお金を増やしたい。そんな思いがあるなら今すぐに始めることをオススメします。これまでにお話ししてきたように、投資はまとまった資金がなくても始めることができます。少額投資で資産形成を行っていく場合、どうしても時間がかかってしまうものです。
1秒でも早く、1秒でも長く少額投資を行っていくこと。これが賢い資産形成の最重要ポイントです。知った情報をただ知識にしておくだけではなく、実践して将来のために準備を始めましょう。