賢いお金の使い方とは、どのようなものなのでしょうか。食事にお金をかける人もいれば、癒しやリフレッシュにお金をかける人、自分磨きのためにお金を投資する人など、お金の使い方は人によってさまざまです。働く女子としては、人付き合いも大切ですし、将来のことを考えると自分への投資や将来のための資産運用も考えたお金の使い方をしたいですよね。
たとえ親しい友達であっても、お金の話は話題にしづらいこともあり、自分のお金の使い方が正しいのか不安を覚える人も多いでしょう。この記事では、賢くお金を使うための方法を解説します。
目次
お金の使い方が下手な人が無意識にしていること
「お金の使い方が下手な人」と聞いて、どういう人を思い浮かべるでしょうか。実は、ちょっとした癖や習慣などのせいでお金を上手に使えていない人が多いのです。お金の使い方が下手な人の特徴として以下のようなことがあげられます。
小さな出費が多い
数百円単位の買い物をちょこちょことしてしまう人は、お金の使い方が下手な可能性があります。たとえば、特に買うものがないのにコンビニに寄ってしまい、ついついお菓子や雑誌、コスメなどちょっとした物を買ってしまうという行動がそのひとつです。 また、料理が面倒でつい外食で済ませることが多かったり、疲れたらすぐタクシーに乗ってしまったりするのも同じ。
小さな出費は一見、大した影響がないように想えるかもしれません。しかし、コンビニでの買い物を1回あたりだいたい500円とすると、毎日通えば1か月で500円×30日=15,000円。外食も、1回当たり1,000円としても、毎日ランチを外で食べるとすると1か月で1,000円×30日=30,000円です。 こうやってみるとかなり大きな額に思えますね。
「塵も積もれば山となる」という言葉の通り、小さな出費であっても最終的にはかなりの無駄遣いをしていることになるのです。最近買ったものは何か?一度、小さな出費を見直してみてはいかがでしょうか。
ケチすぎる
ケチな人はお金が貯まりやすいと思われがちですが、ケチすぎるとお金の使い方が下手な人になっている場合もあります。アウトレットで「ちょっと色の好みは合わないけど安いから」という理由で買った洋服を実際にはほとんど着ないことや、安い家電を買ったらすぐに壊れてしってまた買い替えなければいけなくなったことがありませんか?
ケチな人は、安いものに手を出しがちですが、安いものには必ず理由があります。最初から高いものを買っておいた方が出費が少なかったなんてこともあるのです。目の前のものが安いかどうかより、先のことまで考えて買い物をするかどうかが、上手にお金を使えているかどうかのポイントといえるでしょう。
我慢が苦手
我慢が苦手な人も、お金の使い方が下手な傾向があります。衝動買いがそのひとつ。欲しいと思ったら「すぐ手に入れたい」という気持ちが押さえられず、本当に必要かどうかをよく考えずに買ってしまうというのがこのパターンです。 テレビショッピングで買った品物を数回しか使わなかったり、買ったもののほとんど着ていない服があったりする人は要注意。
上手にお金を使いたいなら、「欲しい!」という気持ちに一度冷静に向き合い、それが本当に必要なのかを見極めたうえで購入することが大切です。
お金の使い方が上手な人が無意識にしていること
では反対に、お金の使い方が上手な人がしていることを見ていきましょう。
交際費を惜しまない
外食は出費につながりますが、それが交際費であれば別の話。お金の使い方が上手な人は、交際費を惜しみません。 一見すると外食でお金が出ていってしまうように見えますが、交際費として考えると、これは人間関係を構築する機会への投資です。職場の人との飲み会などで関係が深まり、ビジネスチャンスや昇進につながる可能性があります。
お金の使い方が下手な人は、短期的な出費に目を向けがちですが、お金の使い方が上手な人はものごとを長期的に考えています。交際費も、長期的な視点で見れば投資と考えることができ、ただの出費ではなくリターンを期待できるものとなるのです。
財布の中身を把握
自分の財布にいくら入っているか、銀行口座にいくらあるかを把握している人は、お金の使い方が上手な人といえます。自分の金銭状態をわかっているということは、どれくらい使ったら使い過ぎかを理解しているということ。財布や口座の状況を把握できているのは、お金と向き合えている証しでもあります。
堅実な金融商品に投資
国債やインデックスファンドなどをはじめ、堅実な金融商品に投資することも上手なお金の使い方といえるでしょう。このとき、注意しなくてはいけないのは、無理をせずに投資するということです。堅実な投資とは、あくまで余剰金で行うため、生活を圧迫することはありません。余剰金での投資であれば、目先の利益で一喜一憂することなく、長期的な視点で投資をして上手に資産形成していくことができます。
さらにお金の使い方が上手な人は、資金に余裕があれば本やセミナーなどに通い、しっかりと勉強して投資にチャレンジしているでしょう。 投資信託であれば1万円から投資が可能です。少額からでも始められるのが投資信託のいいところではないでしょうか。投資信託には、大きなリターンをを期待できるがリスクもある「アクティブ型」と、大きなリターンは望めないがリスクも小さい「インデックス型」があり、自分のスタイルに合った商品を選ぶことができます。
つみたてNISAなどの非課税制度を活用したり、老後の資金として確定拠出年金(iDeCoなど)を始めたりするのもいいでしょう。大切なことは、短期的にではなく長期的な視点でお金が増える方法を考えること。 また、掛け捨てではなく、投資として保険商品を活用する方法もあります。どれを選んだらよいかわからない場合はマネーセミナーで勉強したり、プロに相談したりしてみるとよいでしょう。
お金の使い方がわからないときは
お金の使い方が上手な人のパターンはわかったけれど、具体的に何をすればいいのかわからない人も多いのではないでしょうか。誰でもすぐに実践できる方法を紹介します。
収支を見直す
まず、収支を見直してみましょう。次の項目ごとに毎月どれくらい使っているか書き出します。
- 家賃
- 水道光熱費
- 通信費
- 保険料
- 娯楽費
- 交際費
- 雑費
- 被服費
支出を見直すとき、クレジットカードやポイントなどの支払い記録を忘れてしまいがちですが、それらも含めてしっかりと把握することが大切です。ポイントは、お得だと思って逆に必要のないものを購入してしまい、逆に無駄遣いになっていることも。支出の中身とあわせて、消費の癖も見直してみましょう。
毎日記録するのが大変という人は、毎週何曜日の夜、週末の朝、など時間を決めて、収支をメモする時間を取ってみるもの良いでしょう。はじめのうちは数千円単位などおおまかでも、まずは記録するくせをつけることからはじめてみましょう。支出の項目それぞれでどれくらいの出費があるのかがわかると、いつも自分が何にお金をかけているのかがはっきりとするので、無駄遣いが減らせます。
お金の使い方のクセを知る
何にどれくらい使っているかがわかったら、次は時間軸での支出を把握してみてください。 どういう行動をしてお金を使っているのか、たとえば人といるときにお金を使いがちなのか、1人でいるときに寂しさを紛らすためにコンビニに行って浪費しているのかなど、自分の消費行動のクセを把握することで、無駄な消費を極力抑えることができます。日記を書くような感覚で書き出してみるのも、取り掛かり方としてはおすすめです。
お金の使い方を見直せるツール
お金を上手に使うために便利なツールもあります。賢く使ってお金の管理ができるようになりましょう。
アプリでお金を管理する
お金と上手に付き合うために、アプリを活用するのもひとつの手。毎日の収支を把握するのが面倒という人でも、簡単に家計簿がつけられるアプリがあります。
どのアプリも、グラフなどで視覚的に出費の種類や割合がわかるので、初心者には特におすすめな方法です。銀行口座やクレジットカードと連携して細かく管理できるものから、レシートをカメラで撮って簡単に入力ができるものまで、さまざまなアプリがあります。入力していくうちに使ったお金が目に見えると、今まで何気なく使っていたものが実は無駄遣いだったことに気づくかもしれません。
ちょっとした空き時間にお金の管理ができる嬉しいツール、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
本から学ぶ
お金の使い方を考えさせられる本を読むことも大切です。有名どころでいうと、「金持ち父さん貧乏父さん」でしょうか。この本の特徴は、収入の種類を分けて説明していることです。会社員などが自分が働くことで得る収入を「労働収入」、自分以外が働くことで得る収入を「権利収入」と定義づけており、徐々に「お金に働いてもらう」という概念がわかるようになります。
学校などではなかなか教えてくれないお金の話を、お金の量だけでなく、お金の種類を知ることができる内容となっているため、お金の使い方もガラッと変わるかもしれません。 昔から読まれているベストセラーや、テレビで見かける有名な専門家が書いている本もあるので、自分に合ったものを探して勉強するといいでしょう。
お金の使い方が合わない人との付き合い方
お金の使い方は人それぞれです。お金の使い方が合わない人と付き合うのはなかなか辛いものがありますよね。
恋愛インフルエンサーが配信する恋愛結婚マガジン「DOKUJO」の調べによると、結婚する上で重視する価値観の1位は金銭感覚の違いだったそうです。恋愛だけでなく、友達同士で金銭感覚が合わなくても辛いですよね。合わない人とうまく付き合っていく方法をご紹介します。
友人との間で合わない場合
友人との間で金銭感覚が合わないと感じるのは、食事や旅行など、一緒に何かを楽しんでいる場面が多いのではないでしょうか。友人との間で金銭感覚の違いを感じて嫌な気持ちになるのは、多くの場合、相手が自分の価値観をあなたに押し付けているときです。価値観の違い自体は悪いことではありません。まずは相手の価値観を認めてみることからはじめてみましょう。お互いの価値観を認め、時には譲り合うことができれば、良好な関係が築けるでしょう。
恋人との間で合わない場合
恋人との間で金銭感覚が合わない場合もあるでしょう。恋人間では、「大きなお金」を何に使うかで価値観の近いを感じることが多いです。
たとえば、ギャンブル好きであったり、後輩におごる、盛大に遊ぶなど一晩で大金を使ったりするようなタイプの人や、趣味に大金を投じる人と合わないと感じることもあるでしょうし、反対に、自分へのご褒美である海外旅行を、贅沢だと批判されるといったシチュエーションも考えられます。
お互いのライフスタイルに関わることなので、もし結婚を考えている相手であれば、お金の使い方について一度腹を割って話し合ってみるといいでしょう。
夫婦間で合わない場合
夫婦間でお金の価値観が違うと、関係に支障をきたすこともあります。夫婦ゲンカの原因ナンバーワンは、お金に関することが多いそうです。結婚すると、お金は「夫婦それぞれのお金」ではなく、「二人のお金」になります。二人の価値感が合わないと、車にいくらかけるのか、外食はどんなところに、どのくらいの頻度で行くのかなども喧嘩の火種になり、結果的に協力してお金を貯められないということにもなりがちです。
時には、友人などの他人の家と比べてしまうこともあるでしょう。しかし、働き方や家族構成も違いますし、収入は家庭によりけりなので、比べても仕方がありません。相手の価値観を変えことは難しいですが、二人でお金の使い方を相談して決めることはできるのではないでしょうか。
家計簿などを活用して、お金を「見える化」し、どこに問題を感じているかお互いの考えをすり合わせたうえで、お金の使い方についての方針を考えるといいでしょう。
まとめ
自分で働いたお金は、自分の幸せのために使いたいですよね。たくさんお金を稼ぐことや、堅実に貯金をすることも良いですが、賢いお金の使い方をすることも大切です。 まずは今の自分のお金の使い方を見直し、できることから始めてみましょう。ポイントは、短期的ではなく長期的な視点でお金と向き合うことです。さらに一歩進んで、投資の勉強をはじめて自分の投資スタイルを確立し、将来に備えられるようになりましょう。