NISAを他の金融機関に移したい
CMなどでも目にするようになりましたので、聞いたことはあるという方も増えたでしょう。
実際に、2014年から開催されたこの制度は、すでに1000万人以上の人が利用しています。
とはいえ、使ってみたいけど、良く分からないという方も多いと思いますが、うまく活用すれば大きな力を発揮しますので、是非、しっかりと学んでください。
金融機関を変更したい
NISAは、1人1つしか口座を作ることができませんので、一度、開設したら他の金融機関では作ることができません。
それを知らずに、電話で営業を受けて良く分からないままNISA口座の開設手続きを行ってしまって、後から後悔したという声も少なからずあります。
NISAの制度自体は、どの金融機関でも同じなのですが、取り扱い銘柄や手数料などに差が出るのです。
例えば、NISAで投資信託に投資をしようと思ったら、NISA口座を作った金融機関ではm選べる銘柄が少ない上に手数料が高い、なんてことになったら、やっぱり他でNISAを開きたいなと思いますよね。
そんなときでも大丈夫です。
NISA口座は移動させることができます。
ただし、制度上、1年の間に複数の金融機関でNISA口座を使った投資を行うことはできません。
つまり、その年に、1度でもNISA口座で投資を行ったら、その年はNISA口座を移動することはできなくなります。
反対に、NISA口座を開いたものの、その年に全くNISA口座での投資を行っていなかったら、年内にNISA口座を他の金融機関に移動して投資を行うことができます。
もし、あなたが、今年一度でもNISA口座で投資をしていたら、口座を移動できるのは、今年の年末から来年にかけて、年が変わる時期だけです。
NISA口座を移動したら投資をしていたものはどうなるのか
NISA口座を移動させた場合、すでに投資をしている商品については、以前の証券会社にそのまま残って、5年間の非課税枠は期間通りに継続されます。
商品自体は、移動しないということです。
これは、移動先の金融機関に同じ商品があるとは限らないことと、購入価格と数量など移す際に膨大なデータの取得もあって大変だからでしょう。
制度上、1年ごとに独立した投資と考えて置いた方が良いです。
極端な例で言うと、2018年はA証券で投資をして2022年まで非課税、2019年はB証券で投資をして2023年まで非課税、2020年はC証券で投資をして2024年まで非課税、というように、毎年違う証券会社でも良いのです。
とはいえ、同じ証券会社でないと6年目のロールオーバーはできませんので、ご注意ください。※ロールオーバーについてはこちらをご覧ください。
NISAの移動手続きの流れ
手続きも簡単で、すでに作ってしまったNISA口座の金融機関に問合せて「NISAを移管したい」と伝えます。すると必要書類を送ってくれるので、それに必要事項を記入して返送、その後、移管のために必要な書類を発行してくれます。
具体的には、「非課税管理勘定廃止通知書」または「非課税口座廃止通知書」を発行してもらいます。この通知書を新しくNISAを開きたい金融機関へ他の必要書類とともに提出すれば、移管手続きは完了です。
とても簡単ですが、年末になると受付を終了することがあるので、時間に余裕を持って手続きを行いましょう。