毎日仕事に励んでいる中で、同世代の平均年収が気になったことはあるでしょうか?男女平等と謳われていても、年収にはまだまだ男女差があるケースがほとんどです。そこで今回は、女性の平均年収や年収を上げる方法に注目していきましょう。
自分の年収は他の女性と比べてどのくらいなのか把握することは、現状を知るために大切です。また、女性が活躍し年収アップするために必要なことは何なのかも含めてご紹介します。
目次
職業別で見る女性の平均年収ランキング
1位:コンサルタント・監査法人
職業別で見ると、女性も年収が最も高いと言われているのはコンサルタント・監査法人となっています。コンサルタント・監査法人の平均年収は約642万円と言われており、様々な職業の中でも圧倒的に高いです。
コンサルタント・監査法人は、主に業務改革コンサルタントとして企業が経営状態や方向性を判断する際に的確な分析を基にアドバイスや指導する専門職です。問題解決や社内調査に向けた取り組みには、専門的な知識を有し解決策や今後の施策を提案します。
監査法人では、法律や基準などを照らし合わせて問題が発生していないか監査業務を行う職業を言います。監査と言っても品質監査・内部監査・業務監査・環境監査・会計監査など様々です。
コンサルタントは資格必須の職業ではありません。しかし、コンサルティング業務をする上で必要な知識を身に付け、監査法人公認会計士の資格を取得することからも、専門的な知識や技術が必要です。専門的な知識と技術を習得していることは、年収が高い理由の1つとなっています。
2位:弁護士
弁護士は平均年収が約642万円で2番目に年収が高い職業となっています。弁護士は、企業はもちろん法廷や地方公共団体など様々な分野で活躍する専門職であり、コンサルタント業務や監査法人の専門職として携わるケースが多いです。
難関と言われる司法試験に合格しなければ資格を有することができないため、弁護士として活躍するには労力と時間が必要と言われています。高度な専門知識が必要なことからも、年収が高い傾向にあるのです。
3位:アナリスト(金融系)
平均年収約603万円のアナリストは、女性の職業では3番目に高い年収となっています。アナリストは証券会社・資産運用会社・調査研究所などで活躍している金融系の専門職です。
企業の財務・業績などの分析や将来性調査など、アナリストの分析結果は資料や雑誌・メディアにも出ることがあります。アナリストは他の職種での経験や適性が認められた上で抜擢されるため、年収の水準も高いです。
4位:投資銀行業務
投資銀行業務も金融系の専門職であり、女性の平均年収では4番目の約584万円とされています。企業に向けた資金調達をはじめ、近年注目されているM&Aのアドバイス、金融商品の売買など様々な業務を担っていることが特徴です。
特に外資系投資銀行業務の専門職は年収が高い傾向にあり、若手にも重要な業務が任されます。成果主義・実力主義のイメージがありますが、専門的な知識が必要なことから将来性のある職業です。
5位:ファンドマネジャー
平均年収約579万円のファンドマネジャーは、投資家に対する資金運用計画や市場情報を基にした運用を行う金融系専門職です。投資信託会社や運用会社に勤務し、金融だけでなく経済や政治、海外情勢などの情報を学びながら業務を遂行します。
ファンドマネジャーは需要が高い職業ですが、資質な能力が重視されるため年収もその分高い傾向にあることが特徴です。アナリストやエコノミストなどと連携することも多く、的確な運用計画を作成します。
女性全体の平均年収は?
女性全体の平均年収は約220~350万円
民間給与実態統計調査によれば、女性の平均年収は女性全体で約220~350万円だとされています。企業における女性の活躍は以前から期待されており、今後も女性の社会進出が求められていきますが、平均年収は低めというのが現状です。
世代別で見ると、平均年収は20代では約310万円、30代では約380万円、40代では約420万円と年代が上がるに連れて多くなる傾向にあります。しかし、男女全体で見るとどの世代も男性の方が平均年収も高く、20代女性の場合男女差は約50万円です。
構成比で多いのは100~200万円以下!
女性の年収別構成比では、平成26年の統計調査で100~200万円以下が最も多いことが分かっています。次いで200~300万円以下が多く、平均年収ランキングと比較すると低いと感じる方もいるでしょう。
また、男女比となると20代から30代、30代から40代と年齢によって大きな違いが出ると言われています。職業やキャリア・実績などによっても変わりますが、女性の平均年収は男性と比べると低いことが事実です。
なぜ男性に比べて女性は平均年収が低いのか?
現在、女性は正社員として活躍している方がいる一方で、パートや派遣として働くケースも増えてきています。男性とは違い、女性は結婚・妊娠・出産とライフイベントが多く、離職や休職等で正社員になれない方も多いです。
特に、専門的な知識や技術の習得を証明する資格がない場合、正社員にはなれないこともあります。高い年収が得られる職業に就く女性が男性より少ないという点も、男女差が大きくなる原因となっているでしょう。
働き方は徐々に変化している
平均年収に男女差が大きいとは言え、近年は女性の働き方に変化が起きています。そもそも、1985年に制定された男女雇用期間均等法は、男女の差別をなくし採用や配置、昇進の際など、男女の差別を行わないようにするため作られました。
以前までは結婚を機に退職する女性もたくさんいましたが、近年では産休や育休などを利用し、仕事と家庭を両立する女性も増えています。育休の適用範囲が拡大されたほか、短時間での勤務や時間外労働の減少などによって働き方が多様化してきました。
もちろん、平均年収や役割など細かな部分では男女格差が残っており、女性の活躍が求められています。最近では女性管理職の比率向上を目指す企業が出てきていますが、家庭との両立が要因となり働き方が変えられないケースも少なくありません。
女性が年収を上げる方法
できるだけ仕事を辞めない
年収を上げたいと考えているなら、まずはできるだけ現在の仕事を辞めずに続けることが前提となるでしょう。結婚や出産、育児などで退職や休職を検討する方も少なくありません。
しかし、年収をアップさせるには勤続年数やキャリアは重要なポイントになります。会社や行政の制度を上手く利用して出産・育児後に復帰できるよう努めることも大切です。
現状年収が上がらなそうなら転職も視野に入れる
現在就業している企業で長く働いても期待する年収に届かない場合は、転職を視野に入れても良いでしょう。転職を考える際には、現在の職業やこれまでの経歴、実績などが活かせるかどうかもポイントです。
転職先の配属や将来性など、現在よりも年収アップが見込めるかどうかを慎重に判断することが大切です。どのような職業が年収を上げる鍵になるかも踏まえ、自分なりに分析しておくと行動を起こしやすいでしょう。
ニーズの高い資格を取得する
資格を持っていない方は、年収アップにつながる資格を取得するというのも有効です。携わっている職種に役立つスキルを身に付けることは、企業側から見ても成長性を感じさせてくれます。
例えば、経理関係の業務に就いている場合、簿記の資格を取得して今後の仕事に役立てることができるでしょう。資格手当を設けている企業も少なくないため、資格取得でキャリアアップを考えてみるのも方法の1つです。
副業を始めてみる
現状の年収には満足しておらず、転職にはリスクが大きいと考えるならば副業を検討してみましょう。近年は、インターネットを活用して誰でも簡単に副業を始めることができるようになりました。
現在の仕事を続けながら、休日や空いた時間を有効活用できるため、無理なく続けられる点もメリットです。持っている資格やスキルを活かすことができる分野をはじめ、趣味として気軽に始められる副業もあるので、自分なりの方法を探すというのも良いでしょう。
まとめ
近年は、まだまだ男女で平均年収に差があります。しかし、年収を上げたいのであれば自分なりのキャリア設計を今一度考えてみてはいかがでしょうか?希望する年収に近付くために、必要な技術を習得したり資格を取得したりと、自分なりに努力すればステップアップにつながるでしょう。